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私はきょとんとした表情でいる広太の頬を撫でてやった。
可愛いなぁ
愛しいなぁ
………………俺の胸中など知ったことでは無いとでも言いたげな、君のその顔が。
撫でていた指に力が入る。俺の歪な感情がまたも“私”を支配する。いくつになっても、恋の炎は理性的な感情までをも焼き付くしていくのか。
…………ーーそれにしても、さっきからやけに見覚えのある表情だな。
反応を示さない広太を見て考える。
あぁ、そうだ。
“何時もの”広太の顔だ。
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