第20話 記憶

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「その結婚ちょっと待ったぁーーーー!!」 カーテンで閉めきられた室内に光が差す。 謎の雄叫びと共に一陣の風が吹き抜けた。 「何ッ!?」  凄まじい速さで駆け抜ける男はベッドに飛び乗り広太と私を寸断する。  ギチリとくるぶしまでめり込む音が、土足で乗り込んだ者の勢いを現しているようだ。  ニヒルな笑みを浮かべ、わざとらしい敬礼をする、その男の名は………… 「お待たせ致しました。貴方の國枝、ただ今参上」
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