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そう言いながら、顔を赤くして俺の顔と自分の指を交互に見て、ジタバタしている。
焦る山下さんは新鮮だ。
もしかしたら、俺しか見たこと無いかもしれない。
すげー、うれしいかも。
そう思うと、つい顔がにやけてしまった。
「残りのチョコも食べさせてよ」
スプーンを持ってくるという山下さんの意見をにこやかに却下して、彼女がその指でチョコレートを食べさせてくれるのを待っていた。
皿のチョコレートを指で集め山下さんは、こちらを軽く睨んでいる。
そして、何を思ったか、彼女は俺の口元にチョコレートを塗りつけると、次の瞬間、自分のくちびるを押し当てた。
「!!!」
えっ?えっ・・・・・・?!
すぐに俺から離れた山下さんは、視線をはずすことなく、くちびるに付いたチョコレートをペロリと舐めて、してやったりという様な笑みを浮かべた。
「・・・・・まだ甘過ぎる感じしない?」
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