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八月朔日翠。二十四歳。
独身。彼女なし。
国内最難関の国立大学を卒業後、大手製薬会社に勤務。
実力主義の翠らしく、営業課に配属され、今やエースの名を欲しいままにしている。
優れた話術、優れたプレゼン。
最初は渋っている相手も、翠の手にかかれば、あれよあれよと知らぬうちに契約を結んでいることが多々あった。
今では、翠の顧客は超大手揃いとなっていた。
そんな翠の前に四月朔日藍が現れたのは、翠が入社して三年目の春だった。
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