10人が本棚に入れています
本棚に追加
藍は製薬部に配属されることが決定されていて、今は会社の内部を案内してもらっている。
人事課課長直々に案内なんてどんなVIPが入社してきたんだ、と気になった翠が様子を見に行くとそこにいたのは藍だった。
藍は真新しいスーツに身を包み、課長の案内のまま社内を見学していく。
「次は営業課だね」
課長が営業課の面々を紹介し、翠の順番がきた。
「彼は八月朔日翠くん。うちの営業のエースだよ」
ここで険悪な雰囲気になってしまっては周りに迷惑しかない。
「初めまして、八月朔日です」
「初めまして、製薬部に配属になります。四月朔日です」
握手を交わす。
しかし、ただの握手ではなく、お互いものすごい力で握り合っている。
やっていることは子供のままなのだ。
最初のコメントを投稿しよう!