開けなきゃ良かった。

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「そうだな。じゃあ、今日一日君とデートがしたい。」 こんな輩とは関わるべきではないけれど、俺はあえて望みを言った。 この女の企みを最後まで聞き込むためだ。 きっと、契約書のようなものを持ち出して来るだろう。 その段になったら、ドアを閉めれば良い。 「そんなことならお安い御用です。 デート場所ですが、オリオン大星雲はいかがでしょう? とても美しい場所なんですよ。」 「……そう、良いね。 じゃあ、そうしよう。」 オリオン大星雲だって?言う事が無茶苦茶だ。 やっぱり、新興宗教なのか? とりあえず、教団と思われる場所には近寄らないようにしなくては。 中に引きずり込まれたら、さすがにやばい。 身支度を整え、外に出て行くと、彼女は僕の手を取った。 その積極的な行動に俺が驚いていると… 「では、今からオリオン大星雲にワープします。」 そう言って、彼女は腕に付けた時計のようなものに何かを打ち込んだ。 その瞬間、目の前を光の渦のようなものがうねうねと揺らぎ、俺は無意識に目を閉じた。 そして、再び、目を開いた時…驚いたことに周りの景色は一変していた。
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