ただのクラスメイト

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 勢いよく風が舞い込んできて、カーテンがバタバタと舞い上がり耳障りな音を奏でた。 「うわ!」  驚きのあまり勢い良く立ち上がった。椅子は倒れ、机の上から筆箱が落ちペンが散らばる。  誰だよ、窓を開けていったのは。あ、俺だった。もう思考が滅茶苦茶になっている。  ただの突風に何故ここまで驚かされなければいけないのか憤慨しながら落ちたペンを筆箱にしまう。  倒れた椅子を立て直してまだ空中を泳いでいるカーテンの方へと向かう。 「バタバタとうるさいな」  教室の前の方のカーテンを縛って外の景色を眺める。  まだ空気は埃っぽいので雨が降ってくるまで換気を続けることにした。  空は相変わらず濁った灰色の雲が泳いでいる。  グラウンドを眺めれば綺麗に丸められた坊主頭が見える。その輝く頭で頭上の空を晴らして欲しいと願うがそんなこと出来るわけないのに。  空が晴れてくれさえすればこの薄暗い雰囲気も一気に明るくなるはずなのに天気は悪くなる一で予報は夜の九時から雨だと言っていたのに今から降り出しそうだ。  後ろのカーテンも縛ろうと机の間をすり抜けて歩いていく。  舞い上がっているカーテンの隙間から何かが見える。何だろうと目を細める。  カーテンの裾と床の間。人の足のようなものが見えた気がした。
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