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第4部 舞い降りる天使
ここ天界にて……
革命は天界までにも起きていた。
天界ではITA公認プレイヤー天使部門を決める大会の決勝戦が行われていた。
「せいっ!」
パチィン!と音が響いた。
「11 ー 0 イレブンラヴ!勝者ミカエラ!」
歓声が上がった。
「皆様!ありがとうございますの!私わたくし、やりましたわ!」
ミカエラは生まれながらの天才であり、剣の腕だけではなく革命が起きた後、天界ではほぼ無敗を誇っていた天使である。無論全ての試合結果は無失点完全勝利である。
大会の表彰式の後、ミカエラは女神アティアに呼び出された。
「アティア様、お呼びでしょうか?」
アティアは少し黙ると
「ミカエラ。私は昨晩夢を見たのです。とある人間が悪魔と手を組み、魔王杯で優勝する夢を見たのです」
と深刻そうに言った。
「アティア様……その者は何を願ったのでしょうか?」
「その人間は何を願ったのかは分かりませんでしたが世界が崩れていました。最後に残ったのは悪魔とその人間。無常の世界が出来てしまったのです。」
女神アティアが予知夢で混沌を呼んでいたことをミカエラは知っていた。とある村が災害で壊滅した事も、とある王が病死した事も、そしてこの卓球革命の事も。
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