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「いや、俺も最初は怪しいなって思ったよ。
だけど、見た目も中々カッコいいし、何よりも履き心地が抜群なんだって。
お前も履けば分かるよ、本当に履いてないぐらいフィットするんだから」
「ふーん、でも脱げないんだろ?
しかも靴紐も切れないんじゃ、手の施しようがない。
そんな呪いみたいなスニーカー、履き心地が良くても絶対に履かないわ」
「もう、その話はいいからさ。
どうにか脱ぐ方法を一緒に考えてくれよ」
俺が頭を下げると、「しょーがねーな」と友達は渋々手伝うことを了承してくれた。
それから一時間かけて、あの手この手を模索したが、どれも駄目だった。
「はぁーもう無理だ!
あ、そうだ。
いっその事燃やしちゃえば?
そうすればスニーカー取れるんじゃね?」
「ば、バカ野郎!
俺の足まで燃えちまうじゃねーか!
そんな危ないやり方絶対に無理だから!」
「でも、もうそれ以外方法が見つかんねーよ。
後は、そうだなー、やっぱり医者か。
何科か知らねーけど、医者に診てもらえよ」
「え?医者?
んー、でもそうだよな、それしかないよな。
俺もそれは考えてたんだけどさ、その何て言うか、、、」
「恥ずかしいんだろ?
いい年して、靴が脱げませんなんて、そんなこと言うなら俺なら死にたいわー」
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