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私は
今の医療技術を持ってしても
どうする事も出来ない
不治の病と呼ばれるものに侵されている。
なので
法の定めた16歳の春には
私の体は、特殊な装置でとかされ、洗浄、殺菌されて、他の病気で苦しむ人々の元へゆきます。
昔の臓器移植、それがこの形になったと思ってもらえると、わかりやすいのかな?
とけた私の体は、それを必要とする人の中で混ざり合い、融合して、その人に必要な働きをして、生命を繋ぐ
私は、私という体も心も失ってしまうけれど、沢山の人の生命を繋ぎ、そしてその人の中で生き続ける。
綺麗に言えば、こんな感じだけど
そんな風には思えない
だって、私は私として生きたい
この技術があるなら、私にだって
とけた誰かと融合して、助かる道もあったはずなのに。
どうして私は、それすらも出来ない不治の病なのか…
そしてなぜ、不治の病だから16歳で、この身をとかして他人に差し出さねばならないのか…
こんなことを思う私が非道な人間なのかな…
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