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ゴミ分別
以前に比べ、市長村のゴミの分別がかなり細分化したらしいが、実家暮らしでゴミ捨ては親頼みの俺には内訳などさっぱりだ。
一応、燃えるゴミと燃えないゴミの区別はつくが、燃えないの方の細かな区分けはまったく判らない。
といっても、家では親に任せておけばいいし、そもそもそんなにゴミを出しまくる暮らしをしている訳でもない。
瓶や缶、ペットボトルは、コンビニやスーパーマーケットの入口に判りやすくゴミ箱子が設置されているし、自販機の側にも専用のゴミ箱がある。だから詳しい分別が判らなくても困ることはない。
俺の、ゴミの分別に対する認識はこんなものだが、友達の中にはもっと何も判ってない奴がいた。
とにかく何でもゴミ箱に突っ込む。自販機の隣に設置された、どう考えてもペットボトルや缶用のゴミ箱に、平気で紙くずを入れたりする。
本人的には『放置せずに捨ててるんだから充分だ』そうだが、ゴミ箱の中身を片付ける人にとってはこの上なく迷惑な存在だろう。
一応現場を目撃した時はたしなめるが、まったく聞く様子はないし、そもそも俺もそこまで分別にこだわってはないから、毎度見流す結果になっていた。
そいつとさっき駅前で偶然出会い、歩いて数分の飲食店に行こうという流れになった。その道中で友達が、噛んでいたガムを通りすがりの自販機のゴミ箱に捨てた。
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