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質問がある場合でも、ホログラフキーボードを使うか文章を思念することで、声を出す必要も無く質問チャットを講師へと自由に送ることができる。
このようにブレホを使った通信教育は、落ち着いて取り組める環境さえあれば、どこでも学べるのが利点だ。
「他に質問は無いようなので、本日の倫理の授業はここまでとします。皆さんお疲れ様でした。次回も受講する皆さんの意欲的な質問を期待しています」
講師の挨拶と共に通信が終わったため、僕はブレホの機能を切った。
それと共に、暗紫色に発光していた僕の右目が、元の日本人らしい虹彩の茶色に戻っていく。
脳内にヨクトチップを埋め込んだ人はブレホの機能を使える訳だけど、ブレホの機能を使用している最中は、何故か右目か左目のどちらか一方が特定の色に、瞳孔が見えなくなるくらい発光するようになっている。
発行時の色や左右どちらの目が光るかは個々人によって異なっていて、それがどういった法則で決まるのかは未だに明らかになっていない。
僕の場合は必ず右目が暗紫色に光るけど、世の中には当然左目で光る人もいるし、色に至ってはレアケースだとゴールドやレインボーに光るなんて人までいる。
(そういえば昔の友人に金色に光る奴がいたっけ。元気にしてるかな……?)
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