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もう一人は今日始めて知り合った先輩……この先輩はガラが悪く、目つきも鋭くて正直怖い。どうにもパッと見では好きになれないタイプだ。
「やれやれ、騒がしいことだな……。会長に副会長も、注意ばかりで手が止まっていることに、気がついていない……負担を押し付けられるのはプログラムする僕なんだがね……」
ピロロン♪ パロロン♪
「な、何だ!? なぜ急に音が鳴る!? そんなプログラムを入れた覚えは……」
「……無音は寂しい。私が入れておいた」
「烏谷さん!? 君もプログラミングに長けていたのか……!
……いや、そうじゃなくて、いつの間に!?
音楽を入れるならせめて一言くらい言ってくれ!」
「……~♪」
「ってもう聞いていない!」
他方では、宙に浮かぶホログラフコンソールに、ひたすらプログラムを打ち込んで作業をしていた眼鏡の男子と、物静かな黒髪の女の子が何事か言い合っている。
女の子の方は既に音楽プレイヤーを起動し音楽に聴き入っていて、男子の声は全く耳に入っていないようだけど……。
「あー! お気に入り∨ライバーの新作動画投稿の通知来てる! こりゃもう、今すぐ見なきゃ!」
「おいコラ多田野! 話はまだ終わっていないぞ!」
「会長! この二人にも何か言ってやってください!」
「久松、だから人選が間違ってるんだって……俺はこんなん詰まらなくて無理」
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