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駿来
目が覚めてドキリとした。
冷え切った隣に、人のいた痕跡はない。
全てが夢だったのではないかと…
大きく深呼吸する
時計を確認すると起きる時間よりほんの少し早い。
しかし、我慢出来ずにベッドから抜け出る。
そっとキッチンを覗くと
良い匂いと鼻歌が聞こえる。
ホッとして、壁に寄りかかる
今でもまだ、隙を突いて孤独が俺を苛む時がある
全ては自業自得なのだ
入社式からの一週間
あの時、あの一週間で鈴が俺を受け入れてくれなければ
俺は心が折れていたかも知れない
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