984人が本棚に入れています
本棚に追加
/153ページ
こんな事があるだろうか
何年も忘れたくても忘れられなかった鈴が
今隣で手を繋いで歩いている。
「…先輩」
鈴が不安げに声を出す。
「少し話がしたい」
「今更…」
今更…
俺は立ち止まり鈴を見る
「鈴にとっては、もう今更なの?」
「え?」
「…俺は鈴の事を忘れた事はなかったよ」
「…」
もう…君の隣には誰かがいるのだろうか…
鈴は頑なだった。
走り去っていく鈴を見つめる。
でも…
「次会った時は鈴は俺のもの」
次に会う時のために俺は動き出す。
最初のコメントを投稿しよう!