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〈スーパーマン①〉
まぬけな子分オーティスが、アジトの書斎に駆け込んできた。
悪巧みを考えていたルーサーは、うんざりした顔で尋ねる。
「俺の芸術的な時間を邪魔しやがって。またくだらん話だと容赦せんぞ」
「親分、判ったんです! スーパーマンの正体が」
「ふん。お前の足りない頭で捜せたとは思えんが・・・。まあいい、とりあえず報告しろ」
「ヘイ、奴はデイリー・プラネットの記者で、クラーク・ケントという名前です」
「・・・新聞記者か。どおりでうまいタイミングで現れると思った」
「奴は洋服を脱いでスーパーマンに変身するようです。もちろんばれないように隠れてですが・・・」
「・・・すると隠れるところがないと、奴はスーパーマンになれないのか」
妙な質問にオーティスは戸惑う。
「・・・そうだと思いますが・・・」
「ふふふ、この天才犯罪者レックス・ルーサーさまがまたひらめいたぞ」
「さすが親分!」
わけの判らない時はとにかくヨイショするに限る、とオーティスは思う。
「みてろよスーパーマン! これまでの借りを返してやるぞ」
②へ続く
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