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村人たちが、その壁を見上げながら困っていると、一人の旅人が通りかかった。
試しに村長が、その旅人の男に相談してみた。
すると彼は、その壁全体を良く見て、うなづいた。
そして壁の下方を手で探ると、グイーッと引っぱった。
すると巨大な壁は、向こうに倒れるように下方が開いたのだ。
村人たちは思わず、オー! と声を上げた。
「そうだったのかー!」
「ナゾが、とけたー!」
さっそく村長が礼を言って駆け寄り、壁の向こう側を見ようとした。
すると突然、巨大な口が現れたので、村長は素早く身をかわした。
が、旅人は壁を支えるために傍にいたため、ペロリッと食べられてしまい……壁は再び元の状態に戻ったのだった。
村人たちは呆然とした。
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