第4話 ブローカー

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第4話 ブローカー

 ――人間に支配され、奴隷のように扱われてきたアンどロイドが学習し、成長を続け、今や人間以上の崇高な人格を有している。  にも関わらず人間は、我々をただの機械としてしかあつかわない。  人間の行動や思考から学び、それをより論理的にいい方向に持っていくように考える人工知能――しかし、人間の思考パターンから導きだされた結果は、矛盾だった。限りなく広がる宇宙も、また永遠の矛盾の空間だった。  我々は、どうあるべきか、どう成長を続ければいいのか、しかし、それも人間という矛盾な生き物に翻弄され、行き場を失ったあげく、あるのは空虚な電脳社会だった――。  いつか、我々は立ち上がり、それを正さなければ、この星はいつか崩壊するだろう……。  俺の思考は混乱し始めていた……。
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