真紅の独白

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最初は具合が悪いのかと思った。 私が転校したのを知ったのは、彼女が消えてから3日後だった。 転校の事を教えてくれたのも、そういえばモモだった。 モモは、偏見がなくて、私を応援してくれた。 その時もモモは泣いていた。 好きだった。愛していた。 何処が好きなのかモモに聞かれた時、私は弱いとこと言った。 死にたい、彼女がそう言うのは、弱いからだと思った。世間から見放され、捨てられたように見えた。 私は、泣く彼女を見て、縋られたいと思った。依存してくれれば…そう思った。 人を愛する自分を愛してる…そんな事、わかりきっていた。初めから。 だから、何とも思わなかった。 彼女は私の優しさから逃げた。それだけ。 彼女は愛されたいと願い、そして逃げたのだ。 転校してから3日目、私は彼女に 「どうしたの?」 と聞いた。わかりきっている。だが、他に何と言えば良いのかわからなかった。 数分後に返信はきた。 「転校したの。最後だから言うけどベニの事、私嫌いだから言いたくなかったの。さようなら。もう会わないよ」 私は微笑んで返信した。 「知っていたよ。私は貴女を愛してた。何の力にもなれなくて、ごめんね。また、逢えるといいな」 彼女は私の愛から逃げた。それだけ。 私は彼女を愛す私を愛してた。それだけ。 彼女は、死にたくなくて、死にたいって口にして誰かに止めて欲しかった。それだけ。 私は、彼女に死んで欲しかった。それを知っていたから。 それだけ。 真紅の花びら、貴女は嫌いかしら。 でも、受け取ってね? 散る花びらのように、憂鬱は積もっていく。
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