緋色の独白

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緋色の独白

私は駄目なんです。 色々な人に駄目ね駄目ねと言われて生きてきました。 はじめは正直で良い子と言われていたのですが、歳をとるにつれて空気が読めない、嘘がつけないと言われるようになってしまったのです。 紅ちゃんにはじめて言われて気付きましたが、私は疑うという行為がどうにも出来ないそうなのです。 疑うという行為はなんだか、人がやってはいけないような気がするんです。 私が困ったかおして黙っていると、紅ちゃんはイヴみたいだねと一言言って、知らん顔して何処かに行ってしまいました。 イヴ。イヴとは、誰の事なんでしょうか? 彼女は沢山本を読むから、私の知らない事を沢山知っています。 私は、彼女を尊敬しています。 気付いたら、彼女は私の少し困った友達、香奈子に話しかけていました。 香奈子は、困っていました。焦っているように見えました。 話の内容はわかりませんでしたが、紅ちゃんの顔を見るに、きっと楽しい事だったのでしょう。 香奈子は、人見知りですから…。 そう思っていたんです。
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