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「そっか。ヤキモチか」
勿体つけるように彼女がまた同じことを言った。
こちらを見ながらニヤニヤして僕を焦らす。
「返事ね……あ、その前に、仲直り」
そう言ってふふっと笑う小悪魔。
「……やっぱりするの?ここでも?」
恥ずかしさのあまり僕は念押しして確認する。
「え?モチロン。二人の子どもの前でだって。おじいちゃんとおばあちゃんになったって、ずっとするよ」
そう言いながらも彼女も恥ずかしいのだろう。
立ち上がって周りをキョロキョロ見渡して、誰もいないのを確認してからそっと僕の膝の上に腰掛けた。
「アイスクリームは?」
「暖炉のとこ」
彼女が身をひねってそれを取る。
「はい」
僕に手渡しながら、いたずらっ子のようにふふっと笑う。
アイスクリームの蓋を開けてから、僕も左右を見渡し誰も居ないのを確認した。
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