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「内緒と言えば、らりるちゃんもそうだよね」
「おい丸井、いいのか美々浦のこと話しても」
「佐衛門三郎君もクラスメイトじゃない。仲間外れは悪いわ」
なんだなんだ。まだわけありの奴がいるってのか?
「クラスで一番かわいい“美々浦らりる”ちゃんっていたでしょ? 実はあの子、魔法少女だったの」
…………はい?
「なんでも別世界からやってきた妖精と契約して魔法少女になったみたいなの」
「で、これまた世界の破滅を企むムダークって悪者と戦ったんだ」
「あの時は世界が崩壊しかけてヤバかったよねー」
いやいやいや。今日まで俺平穏無事に暮らしてたし。世界が崩壊しかけたことなんて一度もなかったから。
「でも全部らりるちゃんの魔法で元通り。私達クラスメイト以外の人類の記憶もムダークが現れる前にリセットされてめでたしめでたしってわけ」
「どうやら佐衛門三郎君の記憶もリセットされたみたいだね」
「お前だけあの時いなかったもんな。ハブられてもしょうがないな」
お、俺の知らないところでそんなアニメみたいなことがあったなんて……。いや、あってたまるか。こいつら俺を騙してからかってるんだ。そうに決まってる。
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