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 ……そして、僕は何度でも繰り返し再生ボタンに触れてしまう。  繋がりとは呼べないくらいに薄く弱くなってしまった君との間を、今聞こえる君の声だけが繋ぎ止めてくれるから。  今は遠くなってしまった君の声で体の中を満たして、もう届くことはない願いを抱えたまま、今日も僕は走る。  苦しさを感じたくて。  痛みを忘れたくて。  それでも、  ーー君の声が聞きたいから。
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