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2.ガール・ミーツ・ボーイ
小鳥は、柔らかい芝生の上にお座りをして提督を抱きしめ、頬ずりをしていた。
その背後に右近が迫ると、彼女は透たちが近づいてきたと思ったのだろう、笑顔で振り返る。
だが、右近だとわかると、あからさまにイヤな顔をした。彼も、彼女の顔つきにムッとして足を止め、睨み付けながら最初の3文字を強めのアクセントで言う。
「宇宙人も地球人みたいに、そんな顔をするんだ」
「この地球の住人も宇宙人です」
「何、宇宙人みな兄弟みたいな言い方――」
「何の用ですか?」
言葉を遮るように問いかけられた右近は、眼鏡のブリッジを指で軽く持ち上げ、ニヤリと笑った。
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