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オンラインゲームのキャラクターは中に人がいて、いつ入らなくなってもおかしくない。
だから、これまで現実の話は避けていた。
【個人】える:ぼt?
【個人】†逆光のカノン†:つまり、AIです
【個人】える:中に人は
【個人】†逆光のカノン†:いませんね
BOTの使用はゲームの禁止事項に触れる。
【個人】える:そっか。じゃあ……これまで通り遊べますね
【個人】†逆光のカノン†:そうですね
それはわかっていたし、BOTならチャットはどうやってるのとか。
もういろいろと聞きたいことはあったのだけれど。
える:そろそろボス来そうですね。行きましょうか
†逆光のカノン†:はい
とりあえず、全部置いておいてゲームを遊ぶことにした。
そもそもだ。
そもそもの話をしよう。
わたしは現実のノンさんに興味がない。
というか、現実というものが好きではないのだ。
どうも不合理な気がする。
いや、不合理というか、わたしがいる意味がない気がする。
お、電波っぽくなってきたぞ、と。
いけないいけない。
4月。新学期。
なんとなく体がだるかったのは、ゲームばかりしていたせいだろう。
食欲もなかった。
二年生に進級したクラスメイトたちはどこか楽しそうで。
新入生たちはやけにまぶしく見えた。
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