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<第7章>挙式の後で
教会の前で記念写真を撮った後は
着替えて、タクトの自宅近くで
食事会をする予定になっていた。
まゆことタクトは、行きがけに乗せてもらった
徹也の運転する車でキョウコと移動し、
まゆこの母は介護タクシーで施設へと戻る。
後の4人はタクシーで移動した。
車の中で、タクトとまゆこは二人に礼を言う。
「ありがとう、二人とも。」
「喜んでくれて、良かった。」
そう、彼女が応えた。
清々しい笑顔だった。
「お兄ちゃん、ひろこさんに振られてから
人が変わったように真面目になってたもんな。
だから、よっぽどだと思って。
まゆこさんの話を家でしてたときから、計画してたんよ。」
助手席から振り向いて、キョウコが言う。
「お兄ちゃん、まゆこさんの事は“特別”みたいやったから。」
彼女がニヤリと笑うと、
タクトは恥ずかしくなった。
まゆこを見ると、ニコニコと笑っている。
普段着のまゆこも、本当にキレイだと
彼は思っていた。
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