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<第8章>従兄弟との対面
「タクト兄さん、まゆこさん。お似合いだね。」
会食中に、タクトの従兄弟であるタカヒトがそう言うと、
まゆこは赤くなった。
彼は確かにタクトに似ている。
が、より長身で抜けるように色が白く
美しい上品な顔立ちだった。
・・・・見た目だけなら、確かにタクトよりタイプかもしれない。
そんな事を考えながら、
タカヒトの隣に座るひろこに目をやった。
今度40になるらしいが、若く見える。
彼女はかなり童顔だった。
平凡と言えば、平凡だが
何となく二人は似合っている。しっくりきていた。
まゆこは自分とタクトも
そんなふうに、似合いの二人になれたら良いなと思っていた。
「また、先を越されちゃったね。」
と、タカヒトが言うが
その顔は嬉しそうだ。
「お幸せにね。」
そう二人に言うと、タクトと握手する。
なんだかとても爽やかだった。
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