101人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな俺が最初に告られたのは入学してすぐの四月。
相手はやっぱりちょっと派手めの女子。
「ねえ、付き合おうよ」
話の途中でさらっと言った。
「付き合うって何?」
「んー・・・一緒に帰ったり、どこか行ったり、夜LINEや電話したり?」
「そんなんでいいなら」
「じゃあ、連絡先教えて」
「いいよ」
俺にとっては小学生の遊びの延長のような感覚。だけど相手は違った。
ファーストキスもそいつで、俺にとっては「こんなもんか」って感じだったけど、それで俺に執着するようになった。
たまに一緒に帰って、たまにどこか行って、たまにLINEする。「たまに」だけじゃ気に入らず「いつでも自分を見てろ」みたいなのが面倒くさくてすぐにやめた。
それからも結構告られて、その度に「たまにでよければ」と答えたが、それでもいいという女が多いのは不思議だった。
そんな事が続いたら秋には女たらしの評判が立ってた。
・・・当たり前か。
最初のコメントを投稿しよう!