1.はじめての労働

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------------------------------- タカシから忠告を受けたにも関わらず、自転車で帰宅途中の倫音は強風に煽られ、派手に転んでしまった。 コンプレックスである『倫音』という名前を連呼され、心が乱れていたせいも多分にあると思う。 名付け親である母と2人で暮らすアパート『幸福荘(こうふくそう)』の前で、人前で見せる笑顔を封印して倫音は呟いた。 「どう見ても、『幸薄そう』……」
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