1.はじめての労働

17/17
前へ
/68ページ
次へ
「何で無理して笑ってるの?」 ふと、初対面で全てを見透かしたようなタカシの言葉を倫音は反芻する。 人当たり良く、真摯に仕事に取り組む涼太。 こだわりは強いけれど、自分の思う道を全うする秋光。 この2人には、今のところ警戒心を抱くような気持ちにはならないのだけれど。 「門倉タカシ……気を付けよう」 つかみどころの無い男の登場に、心がざわついた。 「私は、母さんのようには騙されない」
/68ページ

最初のコメントを投稿しよう!

59人が本棚に入れています
本棚に追加