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しばらく御無沙汰だったけれど、久しぶりの来店だな…と懐かしく思いつつ、倫音に尋ねた。
「秋光は?」
「新作特撮品のレビューを必死に考えてらっしゃるから、声を掛け辛くて……」
タカシとのやりとりの中で、「誰とも付き合いません!」と宣言していたのを聞いて以来、秋光はあからさまに倫音を避けていた。
「アイツ~……」
苦い顔をしながら店内へ向かう涼太を追おうとした倫音は、カップラーメンの横に置かれたケータイ電話が、ブルブルと小さく震えて着信を知らせていることに気づいた。
無防備に開かれたままになっている画面から、図らずも呼び出し相手の名が目に入った。
『ミユキ』
胸に引っかかるものを感じながら、着信の点滅を繰り返す電話を残し、倫音は駆けて行った。
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