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<第4章>再会の予感
離婚してから2年、特に浮いた話も無く
平井は黙々と仕事に没頭していた。
良く考えたら、元々多忙で
夫婦二人で旅行にも行ったことが無いのだ。
“これじゃ、夫失格だな。”
内心苦笑いする日々だった。
ある日カルテを整理していると、担当患者のところに
見覚えのある名を見つける。
“音成まゆこ”
珍しい苗字だし、この病院は彼女の住所に近い。
もしかして、あの音成なのか?
平井の胸が、久しぶりにときめいた。
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