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<第27章>今夜は離さない その10
「先生。」
全て終わった後で、美穂子は平井に腕枕されながら
彼を見つめた。
乱れた髪が、額に張り付いてキレイだ。
「好きです。」
美穂子が囁く。
「俺も、好きや。」
平井が彼女にキスをする。
「美穂子って呼んでもええか?」
「ええよ、うちはなんて呼んだらええ?」
「・・・まあくん。」
冗談のつもりだったが、彼女は真面目な顔で
「まあくん。」
と言った。
「ええね、可愛い。」クスクスと笑う。
「美穂子。」
「何や、まあくん。」
お互いに言い合うと、顔を見合わせて笑う。
幸せだった。
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