<第26章>今夜は離さない その9

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<第26章>今夜は離さない その9

一旦身体を離すと、 平井は美穂子の身体をティッシュで拭った。 「先生、こんなのうち初めてや。」 美穂子に言われ、彼は内心驚いている。 自分の技量に自信がないのを、見透かされたのか? 彼女がそれを見抜いて わざとそう言ってるのかと思ったが 彼女の目を見て、 どうやら本気らしいと分かった。 美穂子の瞳は、潤んで濡れている。 「先生、今まで何人としたの?」 「・・・企業秘密や。」 そう彼は応えた。 さすがに『1人です』とは、言えない。 「良かったの。こんなの初めてや。」 潤んだ目で見つめられ、唇を重ねる。 彼女の腕が平井を捕らえると、 ぎゅっと抱きつかれた。 「もっと、ちょうだい。」 甘えた声でせがまれる。 「おねがい。」 彼は要望に応えるべく、美穂子へ重なった。
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