～リネージ～血の記憶～

〜帰順化〜

藍紫「私は大丈夫ですよー」

フランディアナ「(問題ありません)」

深紅「私も問題はないな」

アラナス先生「…では着いてきてくれ」

アラナス先生はこう言うと近くにある川へと向かって歩いていき、三人も後ろから着いていっていく。
森の中は小鳥のさえずりが聴こえてきており、地面にはタンポポやヨモギ等が沢山、生えているのが確認出来る。

…この世界では「ありふれた自然の風景」なのだ。

深紅「しかし帝国領内は共和国領内に比べると、自然がとても多いからいいなぁ」

フランディアナ「(あぁ。農業に適した土地が数多く存在しているから、遺産達は主に農場で作られた野菜や果物等を袋詰めしたりして、帝国や共和国の都市部、直売所に出荷している上にしかも袋詰めをするときも彼ら自身の目で、野菜がダメになっていないかをチェックするようにしているしな。
ナノマシン技術や魔法が存在するこの世界では随分、アナログではあるだろうが帝国としては…そちらの方が「魔法より何倍も良い」と思っているのさ)」

フランディアナはやや皮肉を込めながら返事をしており、深紅はハハハと笑いながら口を開いていく。