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それからはバイトを辞め、作詞に専念することにしました。相手は言った通りたまに自作の合鍵で私の所へ来ては話したり、ゴロゴロしたりしていました。 相手の思うツボは癪でしたが、やはり私のすべてである作詞だけは失いたくありませんでした。 それに、名前は私では無いものの評価されている事や、歌ってくれる方や聞いてくれる方がいる事、報酬の四分の一をくれる事、たまに昔のように話し合って作詞をする事……それらが私に絡みついてどうしようもありませんでした。 そして、私の作詞した曲が大ヒットし、瞬く間に作詞家としての相手の名前が広がっていきました。新人賞を受賞したので、授賞式も数週間後に開催される事となり、私の家で軽い打ち上げをしました。
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