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「ああ、今日も一日仕事終わった。」
時計が18時を回った事を確認して、私は背伸びをする。
「奈津菜。今日は駅前のイタリアンに、ご飯食べに行かない?」
「いいね。」
私が同期の春乃と、ハイタッチをした時だ。
「今日、残業できる奴いないか?」
上司の外川さんの呼びかけに、辺りはシーンとなる。
「四宮はどうだ?」
「俺、無理っす。」
同期の四宮連太は、入社以来残業をした事がない。
「正岡は?」
「私今日、用事があって……」
春乃も残業お断り。
そうだよ、今時残業なんて、パワハラ以外の何でもない。
個人の時間を、勝手に奪わないでほしい。
「それじゃあ、残業で残れるのは、瀬田一人だけか。」
「ええっ!?」
なぜ私だけ、残業する事に決まってるの?
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