第1章 今時の若者

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「課長、私も今日は用事があって……」 「瀬田に残業を断る理由が、あるのか?」 「はっ?」 外川課長はデスクから、一枚の紙を見せた。 「大体今日の残業は、お前のミスから始まった事だろう。」 「うわ~!」 そうでした。 3日前、私は締切を守れず、夜の10時まで対応。 その時にやるはずだった袋詰めが、今日の今日まで、終わらずに残っているのだ。 「す、すみません。明日、早出して頑張りますから、今日だけはご勘弁を!」 私は外川課長を、神様のように拝んだ。 「その明日の朝、みんなで配る事になってるんだが?」 「と、言う事は……」 「今日中に仕上げないといけないな、瀬田。」 ニコニコ笑う外川課長が、鬼に見える。 「そんなあ。」 「そんなあじゃない。自分の責任は、自分で取れ。」
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