第1章 今時の若者

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「はははっ。今時の若い奴は、仕事だけじゃなくて、プライベートも大切にしたいって言うからな。」 短髪の外川課長の目じりには、細かいシワがあった。 そう言えば、課長ってもうすぐ40なんだって、言ってたっけ。 アラフォーにしては、若いと思う。 誰かが、1度婚約破棄されて、まだ独身なんだって言ってた。 「俺達の時代は、毎日のように残業していたっけ。」 「うわー。毎日ですか?仕事がそんなにあったんですか?」 「何言ってんだよ。早く仕事を覚えるようにだよ。残業してまで、仕事を覚えてたの!」 「そんなに、覚える事いっぱいあったんですか?」 「ある!お前たちが分からないだけでな。」 なんかその言い方、棘があるなぁ。 分からないなら、教えてくれたっていいのに。
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