6062人が本棚に入れています
本棚に追加
/406ページ
何だかなぁ……やるせないような、どこにぶつけていいのか分からない気分だ。
ちょうどその頃、告白された他校の女子と付き合う事にした。可愛い子だったし、一緒にいて楽しかった。
ただいつも……いつか別れるという感覚が離れなかった。これが……トラウマなのか、俺の意識とは違う場所で働く。“別れの覚悟”。自分から遠い存在を“彼女”に選ぶ癖は、この時から、だ。
廊下ですれ違う朋子が俺に気づくと、ふっと変顔をして見せた。それに俺もやり返す。割りとクールな朋子も実はあんな感じだ。
可愛い……のか?もう欲目とか、身内贔屓とかも越えてしまって、よく分からねぇ。
ただ、誰かのモノになるなんて、想像するのも嫌だった。
最初のコメントを投稿しよう!