第4話 side yu

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「はぁ!? 俺とお前の何が違うってんだよ!」 思ったより大きな声が出てしまって、朋子が目を見開いた。 「裕~!?」 リビングから、母親の怪訝な声が聞こえた。 「ふざけただけだ」 階段へ向かって、そう答えてドアを閉めた。 「裕でも、怒るんだね」 朋子はにこっと笑ってそう言った。自分でも、何にイラついたのか 「悪……」謝ろうとするより早く 「ねぇ、帰ってくる?」朋子がそう聞いた。 少し不安げに。 「その、つもりだ」 「いつ?」 「分かんねぇけど……」 「仁さんのとこ?」 長く、込み入った事は話してなかった。朋子とは。急に次々と質問してくる朋子に……懐かしいような感情が胸に込み上げる。 「……遊びに来いよ。こっちの大学は案外暇なんだろ?」 「……一人で飛行機乗ったことないもの」 「ふっ、バーカ」 何年前だろ、当たり前みたいに俺にもたれてた……あの頃は。今は……これ以上は近づかない。腕1本分くらいの距離。 不安げな目の朋子の頭にポンと手を置いた。
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