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営業の部屋で、中野とやいやいとるなちゃんが言い合ってる。そうか、営業ではるなちゃんは一番下だったけど、同期仲はいいし、今はるなちゃんより下の横浜もいる。GW開けにはここに新入社員が加わる。気持ち的にも楽になるかもしれないな。
中野とるなちゃんの姿を見て、そうか、俺が気にしなくても……中野がいる。宮さんにも、るなちゃんにも……中野がいる。
るなちゃんを見る中野の目を見て、そう思った。まあ、中野はるなちゃんと離れると、今度は佳子ちゃんと楽しそうに喋ってるけど……
鞄を持って立ち上がると
「おい、宮さん先に昼飯行っちゃうぞ? 」
中野の肩に腕を回して、一緒に営業のフロアを出た。
「あー、もうちょい佳子さんに癒されたい気分だったのになぁ。宮さん今日は何食うかな。あんま重くないやつ……」
「新しい定食屋、出来てたぞ」
「お、行ってみようかな、あざーす! 」
エレベーター前で中野と別れた。中野もあんなんだけど、さすが宮さんと一緒にいるだけの事はあるわ。優しい男だ。
という訳で、中野に任せるとしよう。あいつが何とかするだろう。そう思える男だ。
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