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「可愛いな、お前」
思わず口に出てしまい
「大友さん、セクハラ! 」
と、間髪入れずにるなちゃんにつっこまれる。
「あー、すまん」
言われた本人は気にせずににこっと笑うと
「よく言われます」そう言った。
新入社員より一足先に営業部に配属された
横浜徳文は年齢はるなちゃんの一つ下。るなちゃんも、横浜も童顔だから、何が何だか分からんけれど、可愛い顔をしていた。
けど、結構……
「なんですか? 可愛いだけじゃありませんよ、僕」
そう言って、にこーっと笑う。
「うん、そっか」
掘り下げずに行こう。
「横浜は昼から、俺と同行ね」
「はあい」
「返事は“はい!”」
と、るなちゃんが横浜に直ぐ様注意した。
「羨ましいわね、全く」
などと謎の一人言を言いながら。
「相原さん、デスクまわり、意外に汚いですね」
と横浜に言われて、焦ってる。
「るなちゃんの女子力は見た目だけなのよー」
と、佳子ちゃんが横浜に説明して、るなちゃんが佳子ちゃんを睨む。
「佳子さんだって、家汚いでしょ、ねえ結城さん! 」
「……」
「そ、そんな事ない! 最近は、あっ、最近じゃない、元々汚くないしっ! てか、家はいいでしょ!? って、汚くないけど、私は会社では綺麗にしてるし! あ、家も綺麗だけどっ! 」
佳子ちゃん、何言ってるか分かんねぇ。多分、佳子ちゃんは家は汚いが会社では綺麗に整頓するタイプ。るなちゃんは、どちらも汚いタイプ?ってことか。
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