番外編 その3

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そのまま、中学まで歩こうかって言った裕に断りを入れた。多分、同窓会に行かないと言った私に懐かしい気持ちだけ味合わせてくれようとしたんだと思う。このまま行くと、高校まで行きかねない。ちょっと遠いし。 「すげえ、違和感」 ブランコの枠組みにぴったりはまってる裕に涙が出るくらい笑った。 「デカ! デカすぎるから!」 「最近の遊具、対象年齢書いてるんだな。こここの公園来たら、いつでも誰かしらいて一緒に遊べて……楽しかったな」 「そうだね」とても、楽しかった。 帰り道、地元に住んでる同級生とすれ違った。 「よう!」なんて裕が繋いだ手を上げて挨拶している。私は、顔は知ってる、くらいの女子。 「わっ、久しぶり~! 相変わらずお似合いでうらやましいー」 その人はに笑いかけると手を振って去っていった。 朝一で車に詰め込まれたので、お洒落でもなく、ちゃんとしたメイクでもなかったけれど、きっと、私たちはお似合いなのだと思う。そのことに、一番嬉しそうにしているのは、隣にいる人で…… 「想い出コース、最終は俺の部屋! 」 「……」 「大人になるっていいな」 「……なんか、やらしい」 と、思ったのは深読みしすぎだろうか。
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