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「いやあ、バーベキューでもしたいっすね」
出勤するなり、筑波が言う。
「はあ!? 今、 冬! バカなの?」
容赦ない、るなちゃんは、筑波と仲良し。
「施設で出来るんすよ。年中……」
「もうすぐ会社の忘年会あるぞ。多目的ホールで全社員集合して」そう説明してやると
「マジっすか、うぇ~」
「その『うぇ~』ってなに?」
「テンション、矢印上向きなかんじ?」
って、両手の人差し指で天井指してる。
「頭、わる」
「相原さん、最終学歴俺と一緒~!」
「言うなって言ってんでしょ、埋めるわよ」
「……賑やかだなあ」
と、目を細めた。るなちゃんが入ってきた頃の営業部は、俺と佳子ちゃん、時々吉良が話すくらいで静かなものだった。
そう、で、新婚旅行も終えて、無事に夫婦になったカップル。
「結城さん、これ……」佳子ちゃんが、たどたどしく、声をかける。
「佳子さーん、あなたも“結城さん”でしょ」
可愛い顔してからかう横浜に佳子ちゃん真っ赤。結城本人は、赤くなった佳子ちゃんに、ふっと満足そうに笑った。
それに、麗ちゃんも赤くなって、吉良はからかうポジションを横浜に奪われて、くっと肩を揺らすに留まる。真子ちゃんは、桐秦と眼鏡交換している。二人とも真顔で、楽しそうでもないが、元に戻すつもりもなく、そのまま交換して過ごしている。全くの謎。
非常に個性豊か。でも気のいい奴らだ。
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