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────やがて、高校生になった。
何で地元の高校へそのまま進学したか、やっぱり……変わらない事に安心感が勝ったからだろう。いつまで幼少期のトラウマを引きずるのか。
いつの間にか、お互いハッキリと外見上は男と女になっていた。中学ほど理不尽な表立っての朋子への当たりは少なくなったが、良く思わない奴もいて、距離感に迷う。
「裕！」
呼ばれて振り返る。
「ねぇ、これ……忘れてるって」
「お、サンキュ、朋」
「デッカイお弁当箱ねぇ」
「デッカイ体だからな、俺」
「ふふ、じゃね」
朋子は変わらない。高校になったら、“大友くん”って呼んでた女子も時々“裕仁くん”とか“裕くん”とか適当にあだ名で呼ぶ奴も出てきたし、朋子の事もそんな“あだ名”っぽい呼び名で呼ぶ男も出てきた。
各々が、各々に別々の人間関係を築いて行く。朋子は、俺の知らない奴とも話してた。
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