発覚

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目覚めると、僕は白い世界にいた。 白い天井に白い壁。白いベッドに白いドア。 ここは……病院だ。でも、どっちのだ!? 普通の病院か、奴らの施設の病院か。 純花は!? 純花は無事だろうか? 「うっ!」 ガバッと起き上がろうとした僕は、激痛に呻いた。 身体のあちこちが痛む。 「気が付きましたか」 咄嗟に身構えたものの、僕に近寄ってきた人物が小山田だとわかると一気に脱力した。 「純花は? 純花はどうした?」 「彼女は無事ですよ」 「そうか! ……良かった」 もう純花と僕の人生は交わらないけれど……。 それでも、彼女には笑顔でいて欲しい。 「あなたの方も全身打撲と擦り傷だけで済んだのは奇跡ですね」 「奴らはどうなった?」 「あなたを拉致しようとしたところを警備員に取り押さえられて、駆け付けた我々がアジトを吐かせたので一網打尽に出来ました。解決です」 「解決?」 その単語を脳が理解するまで時間がかかった。 もう、逃げ回らなくてもいいのか。 偽りの人生を生きる必要もなくなった。 手放しでは喜べない寂しさと虚しさを感じた。
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