第十四話

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第十四話

……… ……  僕とメイが「恋をする」と周囲に宣言してから、早一週間がたった。  でも僕たちの関係は、今までとあまり変わらないままだ。  一緒に島の中を駆け巡り、よく笑い合った。  ちょっと違うところがあるとすれば、スキンシップが増えたことくらい。  手をつないだり、木の影でこっそりキスをしたり……。  でも、「これが恋の成就なのか?」と聞かれれば、僕には首を縦に振る自信はなかった。  たぶんそれはメイも同じだと思う。  でも少なくとも僕にとっては、メイの存在がさらにかけがえのないものになっていくのを感じていた。  それから僕たちは『未来』について話をするようになっていった。 ――ねえ、ジュンペイ。わたしには夢があるのだよ! ――へえ、なに? ――へへ。ちょっと恥ずかしいかも。 ――なんだよ? 今さら恥ずかしがることもないだろ。絶対に笑ったりしないから言ってごらん。 ――うん……。あのね。クリスマスイブの夜にね。好きな男の人に『好きだよ。恋人になって欲しい』って言ってもらいたいの。 ――えっ……。うん。 ――ねえ、ジュンペイ。言ってくれるかな? 今年のクリスマスイブの夜に。     
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