第十二話

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 メイはちょっと泣きそうな顔でうつむいて「ダメかな?」とつぶやいている。  僕はそんな彼女の細い肩を掴んだ。そして心を込めて告げたのだった。     「僕も君と恋をしたい。恋をして死神にあらがおう」  と。    次の瞬間。最後の仕上げとばかりに、今までで一番大きな花火が夜空に咲く。  その時、岩山に映る僕たちの影は……。    一つになったのだった――。  
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