第十二話

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 たとえその先に死神の大きな鎌が待ち受けていようとも、もう僕は逃げたりしない。  なぜなら僕は一人じゃないから。  左手をぎゅっと握りしめているメイが横にいてくれる。  それだけで死神に立ち向かっていける、そう確信していたんだ。    そうして僕たちは、ホスピスの裏庭で軽い口づけを交わして別れたのだった。
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